ジュエリーデザイナーの机 | 田中オリエブログ

アンリガトウ代表・ジュエリーデザイナー田中オリエの起業お役立ちブログです。東京武蔵小山で予約制ジュエリーサロン営業中

誰にでもわかる「戦略」と「戦術」の違いと戦略の簡単な立て方

自分が専門分野としている仕事を誰かが後続で始めた、とか 本業と並行して始めた、と知ったりすると心が「反応」します。

「私のほうが先に始めたのに」とか 「本業なのは私なのに」とかね。 そんな時こそ、「戦略」を練る時です。

戦略と戦術の違い

このブログを書くきっかけになったのは、かさこさんのこちらのブログ。

戦略がいらないのは強者だけ。あなたに飛び抜けた才能がないなら考えて戦略を練ろ

仕事にするために何をすべきで 何をしないべきかを 自分自身で考え抜くことが求められる。 考えなければ未来はない。 考えることによって 飛び抜けた才能がなくても 成功することはできるのだ。 かさこさんブログより抜粋

 

せ、戦略と戦術。 私ごっちゃになってる可能性が高い!!と思った方多いのでは(私も含め)

戦略と戦術について再度調べ直しましたので 私なりの解説付きでシェアします。

 

戦略とは

ストーリーの「台本」です。まずするのは物語のシナリオを書く事。 自分の人生と、お仕事を業界の中でどういう立ち位置にしていくのか。 どんな魅力があって、他者と差別化するか、流行りの「USP」 (Unique Selling Proposition)をどこにもってくるか、ということ。

戦術とは

具体的な手段や計画、「ツール」です。 どんな講座を開催しようか、とかどんな商品を売り出そうか、とか。

自分の得意な事や興味がある事を商品にしよう、とすぐ始めてしまうことは、 戦略がない、ということ。

こう考えると、戦略ってめちゃめちゃ大事!!という事がわかります。 市場調査や、他がどうやっているのかを調べて、それと違うものを出す。 他の人がやっていない事をやる。

やっている事をまんま真似しちゃう事は、「二番煎じ」に見られて損ですし、 真似だけでは1番にはなれないということですね。

戦略の立て方

現状を把握(同業他者のリサーチ)をし、それを分析したのちに、方針を決定する。 その後、目標を設定して行動計画を立てた後、初めて戦術を練る。

ということになります。 わかりやすく説明していきます。

現状把握(同業他者のリサーチ)

他がどんな事をやっているのか、リサーチします。 これは、同業でなくとも、自分のアンテナに引っかかったところを リサーチするということ。このやり方いいのかな?とちょっとでも 思ったら実際に体験しに行きます。

オンラインで調べることもある程度はできますが、 対面でサービスを受ける事で見える事って多い。 同業者でも、同業者だからこそ、会いにいって聞くのです。

ジュエリーのセミナーがあると聞けば、 時間やタイミングがあう限り参加します。 それは真似するためではなく「違い」を見つけるため。

1社じゃダメです。最低10社(10人)との違いを書き出してみてください。 エクセルで表を作ってみてもいいですね!

私の場合
JJFというジュエリー業界が主催するセミナーや、個人で活動しているジュエリーデザイナーが主催している「デザイナーを育成する」というセミナーに足を運び、実際に受講しました。

 

分析し、方針を決定する

最低10社(10名)と自分との違いを分析していくうちに 「これは私はやらないな(やりたくないな)」とか あ〜、そこはうまいな、とか。見えてくるポイントがあります。

ここで必要なのは「違い」を見つけること。 自分の方が得意で、他の人(会社)がやっていない事、を見つける事です。

隙間を狙う、というよりも 人がやっていない事を見つける、ということ。 なので、同業だけでなく、ちょっとでもアンテナに引っかかったところとは 扱うアイテムが違っていても表に入れてみてください。

ポイントは「やらない事」を決めるということ。 どんなに儲かっていそうでも、ネットワークはやらない、とかね。 自分の「やりたくない事」も決めます。

やりたい事よりやりたくない事を決めるほうが簡単だったりしますよ。

アンリガトウの場合
ネットワークビジネスはやらない。 ジュエリーデザインの「描き方や裏側」を教える学校を作る事より 私はご依頼者様が「デザイナーになる」サービスを構築する方がいいと思う。 デザイナーとは「アイデアを出せる人」だから、描き方は描ける人に任せて、 アイデアを出す事、「こんなものが欲しい」という発想を出せる人を増やしたいと思う。

 

目標を設定する

上の事から「目標」を設定します。

私の場合・アンリガトウの目標
1億総デザイナーの時代を作る。アイデアを作れる人がデザイナー。 図面を引き、それを加工する流通システムを準備し、 ご依頼主様一人一人が、発想したアイデアを練り上げる事に集中できるようなシステムを構築する

 

デザイナーは、アイデアを発想する事が仕事です。 こんなものが欲しい、という自分の頭の中のことを伝えられる人がデザイナーです。 図面を引き、それを形にする作業を外注できるシステムを作ればいいですよね。

行動計画を立てる

これまでもオリジナルの商品開発をしたい方が、少量からオリジナルパーツを開発できるシステムを提供していました。「こんなものが欲しい」とイメージを伝えてもらい、それを形にして10個から量産していたのですが、でもこれって今考えると戦略でなく戦術でしたね(^^;)

そこで今回は自らの現状分析も行いました。 すると10個でも「多い」と感じる方が多いのがわかったので、「選べる」ようにシステムを変更しようと 計画を立てたのです。 まずは現行行っているシステムをよりご利用しやすいものに変更することにしました

私の場合・アンリガトウの行動計画
原型を作り、量産するためのシステムをよりわかりやすく変更したのち、 ちょっと割高になるけれど5個だけ欲しい、とか原型代を回収したいから20個発注したいとかご希望に添えるようにする。現状は作家の方向けのサービスだが、将来的には個人の方向けにもサービスを展開出来るようにする

 

戦術を練る

以上の戦略をもとに、

自分ブランドオリジナルジュエリー開発!ラフスケッチやアイデアからの商品開発サービス

を作りました。これは、ご自身が描いたラフスケッチや口頭でのアイデアを 私が目の前でラフスケッチに起こし、量産して商品化できるシステムです。

学校に大金を支払い、学ぶことはなんのためでしょうか。

大企業のデザイナーになりたいのであれば「他の」方法があります。 そして個人でデザイナーとして活動をし、自分がデザインしたジュエリーを販売したい、と 考えているのであれば、学校にいくよりも「アイデア」を見つける方法や販売方法を極めた方がいい。

なので、そんな「アイデアの見つけ方」等が学べるサービスをやっていこうと思っております。

 

戦略を考えずに戦術ばかり思いついてしまう&すぐ行動できてしまうからこそ、時々立ち止まって考える時間が必要。

あなたも「戦略」について考える時間を取ってみてくださいね!